黒沢 功さん(2013年フレックスコース入学)
私はABS入学当初より経営を体験できるマネジメント・ゲームの履修を考えていた。ABSの看板カリキュラムで大変過酷であることは過去の体験談で認識していたが、これまでの社会人の経験とABSでの学びを試すには絶好の場と考えていたのである。
マネジメント・ゲームは腕時計企業をグローバル市場で海外4社(4校)と争う経営プログラムである。4月のインストラクション後、ストラテジックプラン立案から分析モデルを整えた後経営がスタートする。
実際にゲームが始まると7月後半までの約4か月は休みなしのサバイバルスケジュールである。覚悟はしていたが、予想以上に時間との戦いになり、通常の業務と授業をこなすには相当のタイムマネジメントが要求される。チームメンバーと毎日顔を合わせ、夜遅くまで議論を交わす様は経営そのものだ。学びで得た知識、スキルとこれまでの経験を駆使し重要経営指数を決定していくのだが、メンバーそれぞれの意見や考え方の相違をまとめながら最終決断を下すCEO役の重責は予想以上であった。
このゲームにはすべての要素が含まれており、チームビルド、マーケティングプラン、財務分析、合意形成プロセス等全てのフレームワークを駆使し体現できる場だ。3度ある取締役会では企業は“だれの為”にあるのかを強く意識させられ、経営者として何を目的に、どの様に考え、なぜその判断に至ったかを常に問われ経営の真の厳しさを痛感させられる。バーチャルではあるが熟考の連続に次第に現実とクロスオーバーするまで思考を磨かれるゲームである。
最後まで頑張って共にゴールを迎えることが出来たチームメンバー、支えていただいた教授陣、取締役の方々には心から感謝を申し上げたい。ビジネススクールをプロアクティブに、またインプットとアウトプットを最大限にして過ごしたい方には是非お勧めしいたいカリキュラムである。