栗原 賢一さん(信託銀行)(2022年度イブニングコース入学)
オペレーションズ・マネジメントという言葉を聞いて、どんな講義を思い浮かべるでしょうか。「在庫管理を学ぶ」はもちろん答えの一つですが、それではやや一面的かもしれません。オペレーションズ・マネジメントは、価値創出を通じて需要をつくり、その需要に供給を合わせることと表現されます。マーケティングと戦略を結ぶ役割を担っているとも言えるでしょう。
全15回の授業はハーバード・ビジネス・スクールのケースを中心としたアウトプットと、新鮮な情報を取り入れた講義を中心としたインプットで構成されます。各回とも細田先生の緻密なファシリテートにより、知的好奇心を刺激され、探求心を揺さぶられ、自己研鑽意欲の高まる時間になります。
指定の教科書はありません。扱う分野が多岐に渡るためです。ケースの予習と授業内容がそれぞれ有機的に結びつき、より学びが深まる感覚をABSの必修授業で是非体験してみてください。
非常にたくさんの学びがありますが、一つ挙げるとするならば、企業のもつ競争的優位性をオペレーション、経営戦略、マーケティングに関係づけて説明できるようになりました。ただ単にひとつの事象を取り上げて「重要だ」と論じるのではなく、システムの全体から俯瞰していく。供給と需要の合致や、デジタルとフィジカルの合致を意識しながら企業を捕捉していく意義を学びました。これは企業のCOOとして備えるべきスキルの基礎とも言えるかもしれません。
日系の信託銀行で法人顧客を担当する部門に所属しています。法人顧客は業種・業歴・業績など多種多様ですが、共通点はどの法人もオペレーションに課題を抱えているということ。授業の学びを生かして一つひとつの課題を紐解きながら、より高度な自社のコンサルティング&ソリューションを法人顧客に提供する洞察力を仕事で使えるようになりました。