2019年度企業分析とファンド・マネジメント・シミュレーション体験談

担当:森田 充教授、吉野 貴晶客員教授

「経営知識全般を総合的に鍛えられる自由度の高いカリキュラム」

明田 知之

明田 知之さん(2018年度フレックスコース入学)

なぜ履修したか

これまでのキャリアの中で、経理・財務の分野には特に縁のなかった私にとって、1年次の必修授業である「アカウンティング基礎」「ファイナンス基礎」は新鮮な学びでした。ですので、500番台を選ぶにあたっては、アカウンティング、ファイナンスの知識をさらに鍛えられるカリキュラムであることを重視しました。

最終的に、「企業分析とファンド・マネジメント・シミュレーション(BAFMS)」を履修する決め手となったのが、先輩方が作成したアナリストレポートです。履修の参考のために見せていただいたレポートは、その道のプロと遜色ないレベルで企業を分析しており、自分もこれだけの分析が行えるようになりたいと履修を決心しました。

授業で学んだこと

前期は企業分析の方法を教わり、アナリストレポートを作成します。企業分析には、アカウンティングやファイナンスの知識だけでなく、経営戦略やマーケティングの知識も求められるため、1年次に教わった経営知識全般を総合的に鍛えられることができました。アナリストレポートの課題として、私の年度では家電量販店の企業分析を行いましたが、消費者目線では殆ど同じに見える家電量販店でも、企業ごとに明確な経営戦略の違いがあるなど、これまで知らなかった数々の発見がありました。

後期はポートフォリオの組成方法やリスク・パフォーマンスの分析方法を教わり、アクティブファンドの運用シミュレーションを行います。実際の株式市場を反映したシミュレーションなので、日々の経済事情に明るくなれました。試行錯誤の結果、私のファンドはTOPIXを上回るアクティブリターンを得ることができたのですが、プロのファンドマネージャーは単純にリターンがあったかだけでなく、リスクの度合いに対して適切なリターンだったかどうかまで踏み込んでパフォーマンスの分析を行います。その観点だと、私の得たリターンはリスクの度合いに対しては物足りない数字だったため手放しで喜べず、アクティブファンド運用の奥深さを伺い知ることができました。

BAFMSではニッセイアセットマネジメントの吉野先生から実践的な知識を、森田先生からは学術的な知識を教わるのですが、教わった知識を課題にどう活かすのかは、(最低限の決まりはありますが)学生の裁量に委ねられるため、非常に自由度の高いカリキュラムです。

学んだ内容を今後どんな風に生かしていきたいか

私は新卒からシステムエンジニアとして社内のシステム開発に従事していましたが、2年の後期が始まるタイミングで、社外のお客様のビジネス改善を支援させていただくことになりました。担当先のお客様は、自分にとって全く縁のなかった企業・業界だったのですが、お客様のビジネスを理解するにあたり、BAFMSで学んだ分析力が役に立ちました。

また、システムエンジニアとしてのキャリアが大半だった私がお客様のビジネス改善に携われているのは、BAFMSやその他ABSの授業での学びの賜物だと思いますので、仕事の幅を更に広げられるよう、今後も学びを継続していきたいと考えております。

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