バックグラウンドや世代、業界が異なる人々との学びと一生の繋がり

椿 竜太朗さん(株式会社ベイカレント・コンサルティング 2014年度 フルタイムコース修了)

1. 現在の会社・仕事内容、自分の仕事の状況

大学卒業直後に青山学院大学大学院国際マネジメント研究科国際マネジメント専攻(以下、青山ビジネススクール/ABS)に入学し、修了後は株式会社ベイカレント・コンサルティングへ入社しました。弊社は総合コンサルティングファームとして、2018年末に東証一部上場することができました。クライアントは日本・外資企業問わず幅広い業界の会社に対して、戦略から業務改善、ITまでの一貫した支援ができます。特に、IT領域におけるデジタル・トランスフォーメーション領域に強みがあるため、特に金融やメーカー等のお客様から依頼を受けることが増えているように感じられます。入社から数年間はシステムエンジニアとして下積みを経験し、その後はPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)やPM(プロジェクトマネージャー)のポジションを経験し、現在は政府系金融機関向けコンサルティング・プロジェクトで全体統括を担当しています。世間のITに対するニーズが高まり、年々担当できるタスクの範囲が広げることができ、市場価値が高いコンサルタントとしてより一層高みを目指しています。

2. ABS在学時代を振り返って

ABSを選んだ理由は、3つあります。1つ目は、教育の機会です。新卒学生がフルタイムとしてMBAに入学できる大学院は少なく、フルタイムとして学ぶ機会を提供している大学院だからです。2つ目は、クラスメートの構成です。バックグランドが異なる留学生や社会人学生が混同して授業を受ける機会があるからです。3つ目はカリキュラムです。体系的、統合的、実績的なカリキュラムをもとに必修科目を学んだ上で、2年次にゼミ形式の演習と集大成として青山アクション・ラーニングでアウトプットができるからです。最終的に学費や立地、上記のカリキュラムの全てを考慮した結果、ABSで学ぶことを決めました。

ABS入学後は修士1年前期で企業経営に関する必修科目を学び、修士1年後期では必修科目を学びながら2年次に向けて専門領域の科目を履修しました。2年次は経営戦略やマーケティングを主としてゼミ形式の演習で学びながら、通年で財務・会計の知識を深めながら企業の公開情報(アニュアルレポート)から企業分析・評価、ポートフォリオマネジメントの手法を習得しました。企業経営に関する必要最低限の知識を身につけた上で、少人数ゼミの演習科目で更に専門分野を深められた経験は今も活かされています。特に、演習科目では経営戦略の観点から行動経済学(意思決定論)とマーケティングにおけるフィールド・リサーチやフレームワークを学ぶことができました。

新卒学生ということで、企業経営についてはまっさらな状態でのスタートでしたが、ABSの体系的なカリキュラムに基づいて、バックグラウンドや世代、業界が異なる人々との出会いと学ぶ機会を得られたことは人生の糧となりました。また、ABS修了後も同世代で切磋琢磨できる親友と繋がりながら、ビジネスもプライベートにおいても人生の先輩となる方々に相談することができます。ビジネス上の付き合いだけでなく、できる幅広い世代との繋がりはキャリアデザインのロールモデルになっています。

3. これからABS(フルタイムコース)に進学しようと考えている人に向けて一言

ビジネススクールで学ぶ目的を入学前にできる限り明確にし、必要な情報を自ら集め、積極的に教授陣やクラスメートとコミュニケーションを取ることが大切です。

■新卒学生として入学を検討されている方へ
新卒学生として進学を検討している方は授業以外の時間やバックグラウンドの異なる方々と積極的にコミュニケーションを取りながら、自分の意見を発信するようにしてください。私自身、新卒学生として始めは奥手になり、留学生や社会人学生の前で意見を伝えることができませんでした。ただし、「知らないことが強み」として失敗を恐れずに相手を尊重しながら挑戦してください。最初はコンフリクトが起きる場合が大きいかもしれませんが、それ以上に将来的に得るものが多くなります。また、授業に関する事前準備・授業内の発言・復習を必ず行い、それ以外の時間はインターンシップやビジネス立案、留学など有意義な時間を過ごしてください。

■留学生として入学を検討されている方へ
フルタイムコースは比較的留学生が多くなる傾向があります。できる限り留学生同士で固まるのではなく、フルタイムの留学生以外の学生や社会人学生と積極的にコミュニケーションを取るようにしてください。母国語以外に英語、特に日本語の読み書きは大学院生として高いレベルで身に付けるとよいと思います。将来的に日本企業で働くもしくは起業することを視野に入れているならば、日本人学生と積極的に繋がりましょう。

ABSのトップページへ