本田 恵美里さん(2017年度フレックスコース入学)
私は、長く医薬品開発業務に携わっており、狭い専門業務でずっと働いてきました。4年前に、担当業務が変更となり、これまでの実務経験だけでは太刀打ちできない状況となりました。
その環境の中で、今後の自分の業務に必要な概念が学べると考えたリスクマネジメントの授業があることとコンプライアンスについての授業が必修であること、また海外メンバーとのやりとりも多少あるので「文化」についても学びたいと思い、ABSを選びました。実際、毎回、学期前になると、どの授業を選択しようか迷うぐらい魅力的で多彩な授業が設定されています。2年次に学んだことが、1年次の必修科目や、他の科目と実は有機的につながっているということを感じ、カリキュラムの素晴らしさを実感しています。
「医薬品開発の環境も大きく動いている。その中で、変化し続ける未来に適応し続けるための知識と教養を身につけるため、これまでと異なる専門の勉強を通じて、自らに自分自身の軸を問い続ける2年間を過ごしたい。」と、ABSの志望理由に書いた通り、ABSで学ぶことを通じて自分自身に様々なことを問い続けている日々です。
理系出身の私にとって、ABSでは全く勉強したことのない分野の科目が多く、課題やグループワークで結構時間がかかりました。
仕事面では、上司や周りの方にABSに通っていることを伝えて、夜の海外との電話会議は授業がない日に設定するなど配慮していただきました。また会社もフレックスタイムなので、授業の日は早めに出社したり、別の日に長く働いたりして調整したりしています。
自宅が若干遠いこともあり、平日の授業分や、学校に行っている分の業務を会社で行ったりしていると、正直、なかなか勉強時間を取るのが難しいことがあります。どうしても勉強時間を取りたいときには、出社前の朝早く会社近くの喫茶店で勉強したり、朝早起きして家族が起きてくる前に課題をしたりしています。また、土曜日の授業のない時間に勉強したり、日曜日、学校の自習室に来て課題レポートを書いたりしています。家族と過ごす時間は、元々少なかったところがさらに減ってしまいましたが、「ママがやりたくてやっていることだから」と家族が温かく見守ってくれてありがたいです。中学生、高校生の2人の娘たちとは、「課題がつらい!」と言いながら日曜日に一緒にリビングや喫茶店で課題をやったりすることもあります。家事は、土曜日のABSからの帰宅後と、日曜日にまとめてやれる分だけやり、あとは各自でやりくりするという生き抜く力が家族にも付いたのではないかと思います(笑)
今回の学生生活を通じて、学ぶことということは、知識をつけていくというよりは、自分が知らないことがある、ということを認識していくことだと感じました。
ABSで授業を受けて、これまでになかった知識を通じて、世の中の見え方が変わり、自分の考え方に新たな視点が加わっていると感じます。また、これまでの自分の業務を通じて身につけてきた経験・知識が、ABSの授業で学んだ理論と結びついていくことも非常に興味深いものです。2年生になって、授業の課題本を読んだり、授業を聞いたりする中で、様々な授業で得た知識が有機的に繋がっていくのは、非常に楽しいです。一方、まだまだ知らないことが沢山あることも実感しています。ABSを卒業しても、何らかの形で学び続けたいと思います。
クラスメートは、様々な業種・職種、年齢で、日々会社で働いているだけでは出会えないメンバーです。このようなクラスメートと共に授業を受け、課題に取り組み、テスト勉強を乗り越える、というのは、貴重な体験です。
私はABSでのイベント主催担当となる幹事会活動に参加しました。学校行事である夏祭りやクリスマスパーティーの企画や準備に関わり、上下の学年とのつながりもできました。夏祭りやクリスマスパーティーには家族も招待し、普段自分がどのようなクラスメートと接しているかを知ってもらったことも、家族の理解につながっていると思います。
また1年上の先輩から勧められて、「ABS Gathering」という自己紹介の会を3回企画運営しました。普段の授業の中だけではわからないクラスメートの別の顔を知ることができ、とても有用な会でした。授業後やグループワーク終了後、学期終了時の打ち上げや、ハロウィン・サッカー応援など、有志での楽しい企画があり、忙しい中にも楽しい充実した時間を過ごしています。プライベートイベントでもやはり、クラスメートの有能さにほれぼれしつつ、その仲間たちと一緒に学べる幸福をかみしめています。夏休みには、有志で海でのBBQをして、この歳で夏休みを満喫しました!次の3月で無事卒業できたら、ABSロスになりそうです。