中島 武海さん(2017年度フルタイムコース入学)
私は3歳から大学4年次の9月まで18年間水泳を継続し、水泳中心の生活を過ごしてきました。同じ水泳部内の同期には日本代表選手、先輩にはオリンピック出場を叶えた方もいました。そんな中私は団体として全国優勝を経験するも、個人の結果として「大学入学時に思い描いていた自分」とはかけ離れていることに気が付きました。現役を引退後は「水泳以外の何かに打ち込みたい」と強く思い、自分がこれまで避けてきた勉強と向き合う決意を固めました。
また、将来のキャリアとして経営者になることも視野に入れていたため、新卒でMBAを取得することで、早い段階から経営者の方と対等なビジネスコミュニケーションを交わすことができると考えました。
入学前の自分と比較し、「自分の頭で考え、意思決定をする力」が身についたように感じます。
ABSでは、経営学のアカデミックな内容や実際のビジネスでも使うフレームを学びながら、経営者の立場で複雑な問題解決をする訓練を繰り返し行います。単に知識のみを自分にインプットするのではなく、適切な打ち手を考え意思決定する力は変化の激しい現代の経営環境下においても重要な要素であると考えています。
この意思決定をする力を醸成することができた要因は「仮説を立て、国籍の多様な仲間と授業内外問わずコミュニケーションを通じ、仮説検証を繰り返す」というABSのプロセスです。
ABS入学後の学びについて、もうひとつ大きな出来事があります。それはABS学生が起業し運営をしている、アスリートのキャリアを支援する「NPO法人Shape the Dream」と出会ったことです。ABS入学後この活動を知り、早速この活動に参加しました。
私は元々ABS入学前の大学時代までは水泳競技に打ち込んできましたが、Shapeの活動・運営に参画し資料作成やプログラムの編集に携わり、自分の経験も活かしつつ新たな経験もしています。
Shape the Dream代表理事の白木さんや同じくFull-timeコースで1年先輩の下世古さんがShapeプログラムを全国各地の大学や高校で開催する際に、私も現地に同行しファシリテーションを行い、学生・生徒たちと交流をしています。
Shapeメンバーの中で最年少である私は、受講生から「キャリアを形成していない学生が、何が出来るのか」と疑問を持たれてしまう不安もありましたが、自らのアスリートとしての経験で「この年代の頃はこのことを教わってよかった」「現役の頃にこういった知識があれば、もっとパフォーマンスが上がったはずだ」などの教訓・反省を活かし現場に臨むことで、受講生の共感も得ることができたように思います。
Shape the Dreamに携わることで得た大きな学びとして、第一に、学生でありながら社会人の方と仕事ができる点です。Shapeを提供しているメンバーはアスリートのキャリアについて問題意識がありその課題解決のために、会社員として企業に属しながらもShapeの活動を行っています。
第二に、これまで自分になかった考えや価値観を吸収できることです。これはキャリアモデレーターや学生も含め、バックグラウンドの異なる様々な人と携わることができるためです。
今後もShape the Dreamの活動に主体的に参画し、多くの人の役に立ちながら、自分自身も共に成長していきたいと思います。
ABSの授業は、ケーススタディと教授のアカデミックな講義のハイブリッドであると捉えています。実際のビジネスのケースと経営学の理論を融合することで、より深い学びを得ることができ、新たな気づきも得られるように思います。
またABSでは、他大のMBAと比較して必修科目・総科目数が充実しており、職業経験のない新卒学生にとっては、入学後に今後の専門性を決めていくうえで非常に良いきっかけとなると思います。