2023.04.17
伊藤晴祥教授が執筆した論文「保険会社が取り組むべきパンデミックリスクファイナンスに関する一考察—パンデミックボンドと相互支援プログラムを事例として—」が、日本保険学会の学術誌「保険学雑誌」に掲載されました。
この論文は、本研究ではパンデミックボンドや相互支援プログラム等のパンデミックリスクファイナンスは社会厚生を高めるか、保険会社の企業価値を高めるかについて検証を行い、ある条件下では、これらのパンデミックリスクファイナンスが国民の効用を向上し、保険会社の企業価値を高めうることを示しました。一方で、パンデミックボンドを利用した場合、その価格によっては、富が貧困層から富裕層へ移る可能性があることも示し、貧困層へ負の影響を与えないために、パンデミックボンドのファンドを組成し、貧困層による投資も可能にするなどの工夫が必要であることを主張しています。