2017.08.18
日本近現代史をめぐる議論が、あまりにも日本中心であること。昨年上梓した前著と同じく、これが本書執筆の動機である。歴史認識の鎖国状態を打破すべく、日本の来し方に決定的とも言える影響を及ぼした世界政治に関する海外の研究成果を取り入れ、20世紀世界史をめぐる、重要なしかし我が国では見過ごされがちな論点を取り上げる。日本の行く末を考えるうえで、歴史に学ぶことは重要である。ただし、右であれ左であれ、現在の政治的立場に都合よく過去を利用しようとすれば、それこそ歴史に復讐されるであろう。