国内ビジネススクール 
ケース・コンペティション2011(JBCC2011)に参加して

2010年フレックスコース入学 上野 暁生

我々(上野暁生、江黒勉、内藤哲子、堀込玲)は、国内ビジネススクール ケース・コンペティション 2011(以下、JBCC2011)へ参加しました。

JBCC2011の概要:

この大会は国内のMBAで学ぶ学生が、実在の企業再生案件を基としたオリジナルケースを用いて、与えられた課題に対する解決策の戦略提言を行い、その内容を競うチーム対抗型の大会です。今回与えられたテーマは、宮城県仙台市に本社を置くガラス基板メーカーである東北製造加工株式会社の再生計画。3月11日の東北大震災によって宮城と岩手にある3工場が被災、そこからのターンアラウンド(企業再生)計画を作成し提案を行うというものでした。今年は昨年に比べ予選参加校が大幅に増加し、全国のビジネススクールから総勢68チームが参加(ABSからは6チームが参加)、予選通過は僅か9チームという激戦でした。

参加した目的:

我々4名は、体験的学習プロジェクトの「ビジネス・プランニング」を学ぶプロジェクトチームです。この様なコンペティションに参加したのは、他流試合を行って普段の学びの成果を確認するとともに、総合的に経営の知識を高めたいという想いからです。また、企業のライフサイクルの中で、我々が研究テーマとしているビジネス・プランニングは、起業のシード、アーリーステージを学ぶフェーズであるのに対し、今回の課題であったターンアラウンドは文字通り企業再生を行うフェーズであり、我々にとって企業再生フェーズを学ぶよいチャンスと捉えたからです。

本選発表当日:

当日は、500人近い観客と関係者が集まり、ネットでのライブ配信やNHKのTV取材も入るなど大変盛況に行われました。ABSからは高橋研究科長をはじめ、多くの同級生や1年生が応援に駆けつけてくれ、プレゼンテーションを行う上でも大変励みになりました。

来年へ向けた反省会と懇親会:

後日、ABSからエントリーした他のチームメンバー(1年生)と長谷川先生を囲み、それぞれのチームの提出内容を発表・反省点を議論し、先生からは、授業さながらのフィードバック等を頂きました。また懇親会は、来年への抱負を語り会う場となる、今回のコンペティションを通じ有意義な学びの機会を設けることもできました。

発表を終えて:

経営は答えの無い学問と良く言われますが、ここで与えられたケースも同様に答えはありません。自分たちで企業再生への仮説を立て、財務的・数字的に検証していくという地道な作業も求められます。実際に取り組んでみて、力不足を実感する点がいくつもあり、いわば経営の総合格闘技の試合に置かれている印象でした。ケースを纏める為、試行錯誤する過程では、長谷川先生を始め多く先生方からの貴重なコメントやアドバイスを頂きながら戦略を立てられたことは、大変貴重な収穫であったと思います。

チームメンバーも日々の仕事に追われ、且つ前期の期末試験・課題提出期間とも重なった為、中々時間を捻出する事ができず、予選・本選前の数日は徹夜状態となり大変な苦労を強いられましたが、結果的に一つのイベントを通じて多くの方々と交流が図れ、非常に有意義な経験を得ることができたと思います。