日本ベンチャー学会 第14回全国大会
(2011年11月26、27日 キャンパスプラザ京都)

モノ作り企業に必要な新しい起業家精神
- 事例分析によるサービス事業取込の成功要素と発展パターン -
2009年フレックスコース入学 相川 晃次郎(伊藤忠エネクス(株))

2009年フレックスコース入学 相川 晃次郎(伊藤忠エネクス(株))
第14回日本ベンチャー学会での研究発表を終えて

研究発表のきっかけは前田先生の演習科目でした。私はABSに入学以来、前田先生が教鞭に立つ「新事業とベンチャー」「グローバル・マーケティング」「ビジネスプランニング」の科目を履修し、残り一つの先生の科目として、この演習科目を履修しました。

今期(前期)の前田先生の演習履修者は、''たまたま'' 私だけでしたので、「(漠然と)学会で研究発表してみたい」と自ら演習科目の課題を設定し、チャレンジすることになりました。

研究の内容は、『モノ作り企業の「起業家精神」と「企業の発展(成長)パターン」』に関するものです。このテーマはABSに入学してから、最も興味が広がったテーマです。モノ作り企業が「イノベーションのジレンマ」を破るには「何が成功要素か」、「何が必要か」、「どのような発展パターンがあったか」を過去の事例分析から仮説を立て導き出しました。

実は、授業当初「明確な研究課題」がなかなか選定できず、何度も何度もやり直しました。苦しんでいる私に対し、追い討ちを掛けるように先生は「研究発表の提出を諦めた方が良いのでは」との発言が出ました。その発言から翌週の授業までは毎晩、思考錯誤を重ね「これでダメだったら研究発表の投稿を諦めよう」と覚悟し、取り組みました。

ようやくできた最初の研究論文に対し先生は、「きみの文章は会社の出張レポートのようだ。」と酷評しました。しかし、そこから研究論文の提出期限のギリギリまで、先生は「論文の書き方(構成・表現)」、「先行研究の調査方法」、「実務者が学会で発表することに」など、何度も丁寧にご指導頂きました。

研究論文の提出から論文採択の連絡を頂いた時は、ABSに合格したときと同じくらい嬉しかったです。今まで学んだINPUTをOUTPUTにでき、大きな自信にもなりました。

学会の研究発表は京都で行いました。発表時間は約10分少々で、聴取者は大学の教授、博士課程の学生が約20名くらいでした。普段感じたことのない雰囲気での発表で、失敗もありましたが、人生初の研究発表を無事終えました。この学会での発表という他流試合を通して悔しさも残しましたが、ABS内で学んだことを外でチャレンジできたことアカデミックな世界を感じることができたこと、など得るものは沢山ありました。

もし少しでも、学会での研究発表をすることに興味を持った方がいましたら、是非チャレンジすることをお勧め致します。研究論文を作成することは大変なことですが、その過程で、''たまたま''何かに気付くことがあります。その「何か」は自分のアンテナ次第かも知れませんが、その''たまたま''が人生の中で「尊いこと(出来事)」だと思います。

私にとってABSで出会えたこれらの''たまたま''の出会い、機会、気付きは一生の財産となりそうです。今後はこれらの経験を活かしてもっと社会で活躍して活きたいと強く思います。

最後に、この場をお借りしまして、ご指導頂きました前田先生に深く、御礼申し上げます。長谷川先生にも、発表当日激励して頂き、御礼申し上げます。