2013年度MPP科目を履修して

ABS卒業後もネットワークにより、継続的に最新のマーケティングを学び続けることができることもMPPの魅力です。

八木 文黙さん(2012年フレックスコース入学)

私は、10年以上、外資系医療機器メーカーでマーケティングの仕事をしていますが、更なる成長を遂げるためには、それまでの無手勝流を改め、基礎から応用まで最新のマーケティングを体系的に学ぶ必要があると考えABSに入学した経緯から、マーケティング関連科目を広く履修し、その総括として迷わずMPPを履修しました。

私が履修した2013年度MPPでは、履修者の国籍が多国籍であることや、日本政府の政策として「観光立国の実現」が掲げられタイムリーなトピックであるとの考え等から、マーケティング課題として、「渋谷活性化に向けたマーケティング戦略‐外国人観光客を対象とした戦略プランニング」を取り上げ、渋谷に造詣の深い様々な外部の有識者から成る「渋谷マーケティング会議」において、研究成果を発表し、評価を受けることが目標として設定されました。

MPPでは、その研究活動を通じて、マーケティング戦略策定の一連のプロセスを体験学習することができます。目標設定から研究活動の方法まで、履修者の自主性が重んじられ、自由に研究することができますが、指導教官である先生方からは、時には厳しく、時には寛容に、研究の方向性や進め方について逐次細部に渡りご指導をいただきました。

前期授業においては、

また、これと並行して、授業以外にも、我々履修者の自主研究活動として、渋谷と深い関係を持つ企業で外国人観光客招致の担当をしている方を講師として招聘し、レクチャーを受けたり、夏休み期間中は、国内外の人気観光地の観光案内所及び観光情報(雑誌、WEB、アプリなど)収集活動、並びに都内の外国人宿泊施設で外国人観光客に対し調査票を用いた実地調査を行なったりしました。

後期には、具体的な渋谷活性化に向けたマーケティング戦略の策定を行い、研究成果を「渋谷マーケティング会議」において、外部有識者、指導教官、過去にMPPを履修した先輩等を前に発表しました。

仕事で役に立つレベルまでマーケティングを習得するためには、第一戦で活躍するマーケティングのプロの指導の下、マーケティングの基礎から応用まで繰り返し学習することが近道です。3C、SWOT、PESTなどのフレームワークの使い方一つとっても、そこには原則があり、意味のある分析を行なうためには、正しい理解が不可欠です。それらを再確認しながら、集大成としてのMPPでの戦略策定を行いました。

こうしたABSでのマーケティング履修を経て、私は現在の業務で、例えば、新製品のマーケティング・プランを米国本社のエクゼクティブに対しプレゼンテーションする機会も度々ありますが、『Excellent!』と評価される機会も増え、以前とは比べ物にならないくらいマーケティング活動全般に対して自信を持って取り組むことができるようになりました。

一方で、マーケティングを取り巻く環境は常に変化し、マーケティングも進化しています。私はABS卒業後も、Facebookや定期的に開催される集まり等を通じて、MPPをご指導いただいた先生方、或いは、クラスメートや研究活動を通じて知り合った外部のマーケティングの専門家或いは有識者の皆さんとコミュニケーションを取っています。これらのネットワークにより、継続的に最新のマーケティングを学び続けることができることもMPPの魅力だと思っています。