ビジネス・プランニングを受講して

2012年度受講者体験談

伊藤大輔さん 浦崎学さん 平井達矢さん 新原弘之さん(※執筆)(2013年フレックスコース修了)

年明けの2/10(日)、私たちは東京都主催の学生企業家選手権の決勝大会にファイナリストとして出場していた。授業もすでに終了し卒業前の集大成として挑んだ大会であったが授賞式でMCが優秀賞3チームの1つとして私たちのチーム名を発せられたときは、私たちの1年に及ぶBPの活動が終わったさみしさと同時に充実した1年間の体験からの達成感を感じた瞬間であった。
Successfulな1年間であったが、前期のはじまり当初は試行錯誤がつづき、活動がスムーズに進んでいたわけではなく、結果的にそこにも多くの学びがあったが私たちの活動を下記に活動時期を3つに分類しどのように授業を通し活動していったか体験談としてまとめる。

■ BP受講3か月前~前期

BPはチームが決まったのち授業が始まる1-3月の間で週1回はメンバーで集まりビジネスモデル作りためブレスト形式でディスカッションを行っていた。慣らし運転のような活動だがチームビルディングの為にも重要な習慣だったと思う。
前期の初めの授業内容は主に、事前課題が先生から出され、自分たちの良いと思う企業のビジネスモデルや自分たちのビジネスアイデアを発表しながらフィードバック受け修正してゆく、講義形式でアイデアを構築するフレームなどを学び、GW後に起業家へ私たちのビジネスアイデアをプレゼンするといったチャレンジも用意されていた。
ここで重要な学びはビジネスを興すための理念やビジョンが自分たちのアイデアに対し理にかなってないといけないということ、たくさんのアイデアを作ってゆき精査しながら絞ってゆくことであった。メンバーのほとんどがサラリーマンでありビジネスプランを作った経験はなく、もやもやっとしていて、実現可能性が高くないものとして先生や起業家の方から厳しいフィードバックを受け苦悩した時期だったと思うが生みの苦しさをメンバーとともに感じていた。
前期は授業以外にメンバーと多くの時間作り話し合う重要な時期で、ここで時間を費やせないと後期以降にアサインされる課題やビジネスプランを固める段階に進めないのと、2年生になると選択科目も1年目より多く受講できることから、仕事もしながらうまく両立させるタイムマネジメントも重要な時期と実感した。

■ 夏休み~後期9月

8-9月は前期授業も終わりBPにとって重要な時期でした。ビジネスアイデアに対しての市場調査や消費者アンケートから自分たちのプランに参入機会があるか?修正するか?の判断をしてゆく時期であった。 私たちの場合はペットを軸にしたプランですのでアンケート以外に多くの関連事業者や獣医師を訪問し、私たちのプランへのフィードバックやヒントをインタビュー通して得ることができ、ネットワークづくりができた。 また時間のあるメンバー達でABSを退任された教授の別荘で合宿、プランのブラッシュアップやアドバイスなど多くの学びやアイデアを頂くことができた。
9月以降に開催されるビジネスコンテスト参加を決め、後期以降のスケジュールやビジネスプラン固めの準備など多くの時間が費やせたことが、後期において様々な成功をもたらせたと思う。

■ 後期10月~1月

後期授業がはじまると本格的にプラン固めの時期に入った。様々な視点からみてビジネスプランに説得性があるか?聞き手に強いメッセージを送れるか?私たちはそこにフォーカスしてブラッシュアップしていった。
その過程でビジネスコンテストへの参加が大きな収穫だったと思う。すべての参加したコンテストで結果が良かったわけでなく私たちも初めて参加したコンテストは予選で敗退(書類審査)、そこからよりシンプルで強いメッセージを伝える必要性を学んだ。2回目で参加した大田区主催のコンテストでは優秀賞をいただき私たちの方向性が間違いでなかったことが確認でき、その後のブレークスルーにつながったと思う。
授業ではプランの発表、フィードバック→修正の連続で、数回はVCや起業家も出席いただきプレゼンテーションできる機会があるのでコンテストでのプレゼンテーションのトレーニングに貴重な機会だった。ビジネスプラン発表→フィードバッグ→見直しが繰り返されることで各チームのプランンも磨き上げられ、1月にある最終プレゼンテーション準備と提出課題の作成に12月に入ると取り組み始めあっという間に後期は終了していった。

■ 最後に

BPは1年間の長丁場の授業だが、ゼロから生み出すむずかしさ、マーケティング、ファイナンス、戦略などビジネススクールで学んだ知識を駆使してビジネスプランを作り上げないといけない、プレゼンテーションでパワフルで分かりやすいメッセージを伝えないといけないといった総合力が問われる科目だと思う。
またチームやクラスメイトとの絆であったり、先生も含め普段ではお会いできないようなたくさんの方との出会いから卒業後もいろいろなつながりができると思う。この授業は起業を目指す方だけでなく、ABSで学ぶ全ての学生にABSで学んだ知識、ノウハウをアウトプットするための科目として履修する事を勧めたい。