2016年度ビジネス・アナリシス体験談

財務や会計の知識を深め、マーケティング分野において新たな解決策の提案と実行を目指す。

秋田 直器

秋田 直器さん(2016年度フレックスコース修了)

1. なぜ履修したか

ABSに入学するまで、仕事で金融や会計、財務等の分野に接する機会が少なく、特にこの分野を重点的に学びたいと考えたからです。入学前から、2年次ではビジネス・アナリシス(BA)を履修するという目標を立てていました。

私が金融や会計、財務等を重点的に学びたいと考えた理由は2点あります。1点目は、これまで勉強した事のない分野だったからです。私はマーケティング分野の仕事に従事しており、金融や会計、財務等の学問にあまり触れる機会がなく、少し苦手意識すらありました。しかし、ここで勉強しないと、一生勉強することもないのでは、と危機感を覚えました。

2点目は、これからマーケティング分野において、ファイナンス理論や金融データの定量分析は参考になると考えたからです。今後マーケティングもビックデータを扱うようになり、そこから分析と実行が行われるべきだと感じています。Web広告の業界で2012年頃からDSPというインターネット広告において広告主の効果の最大化を目的としたツールが日本にも導入されました。当時はとてもインパクトが大きかったけれど、今では一般的になっているツールです。そもそもこのツールは金融工学に長けたエンジニアがインターネット広告にその理論を応用し、広告のオークションシステムを作り上げたと言われています。そういった背景からやはりストックマーケット等の仕組みを学ぶことは重要であると痛感しました。また、加えて財務や会計の知識が深まればより本質的な分析から、マーケティング分野において新たな解決策の提案と実行ができると考えたからです。

2. 授業で学んだこと

前期はACC(アドバンスト・コーポレートコミュニケーション)と合同での授業が多く、授業内容は特に様々な分野でご活躍されている方々の講義スタイルが主です。ここでは様々な分野のディープな部分を知ることができ、自ら各分野の学びを進めるきっかけになりました。また、会社にいるだけでは中々繋がれない方々と実際にディスカッションもでき、人的ネットワークの幅がとても広がったと感じています。今後この方々とどうコラボレーションできるかが楽しみです。そして、前期の終わりにはいくつかの企業の中から一社に絞り、その企業の有価証券報告書やIRレポート等を参考に業績予想を行いました。その後、分析した企業のIR担当者の方に実際にお越しいただき質問できたことも本当に実践的で、ABSならではの学びだったと思います。

後期は100億円を元手にファンドの運用をチームで行います。ファンドの方針や特色から独自の選定基準を決めポートフォリオを形成し、毎月のリバランス等全ての運用をチームで行っていきました。我々のチームはメーカーや、エンジニア、IT出身者で形成されていたため素人同然でしたが、お互い試行錯誤しながら各人の持ち味を活かして毎月の運用を進めていました。毎月の運用で直面するであろう壁や疑問が出てくるタイミングで、大和証券のチーフアナリストとして実際にご活躍され、BAの特別講師である吉野先生からの講義を通してヒントを得て、すぐに活用するというサイクルが理解を深めるうえで大変良かったです。また、土曜日は常にコンピュータールームにこもって仲間と議論し、夜遅くなることも多かったのですが、いつでも質問できるようにと森田先生も夜遅くまで付き合ってくれていたのは本当にありがたかったです。

3. 学んだ内容を今後どのように活かしていきたいか

今後マーケティング分野では、益々ビックデータを扱い、そこから分析と実行が行われるようになっていくでしょう。それに向けて、BAの1年を通して得たストックマーケットの理論や仕組み、考え方、分析方法等が今後の自分のマーケティングスタイルになるよう実装していきます。その実装作業を今後3~5年かけて行い、自分のスタイルを確立してきたいと考えています。よく仲間からマーケティングの仕事をやっているのになぜBAを履修したのと聞かれるのですが、全く別の分野を自分の分野に取り入れるうえでの化学反応を自分で実験したいという気持ちがあったのかもしれません。この実験は予想外に良い化学反応が起こったのも事実です。この化学反応が加速し、成果としてアウトプットしていくために、今後もファイナンス理論や財務分析、それにともなう定量分析といったBA分野のさらなる学びと実践を深めていきたいです。

(2017.6月 掲載)