全力で研究に取り組んだ3年間。その先に見えた“世界”

森川 美幸さん 2016年度博士号取得

ABS入学まで

私にとって初めての学術論文はMBA取得の際に書いた修士論文でした。これが予想外に面白く、すっかり研究の奥深さにハマってしまいました。2013年のMBA修了後、当然のように博士課程進学を考えました。ABSを選択する決め手となったのは、世界的な研究をされている細田高道教授に指導して頂きたいと思ったことです。細田教授にご相談したところ、主査になる条件を二つ課されました。一つは研究に可能な限り集中すること、もう一つは世界に通用する研究をすることでした。私は覚悟を胸に承諾し、2014年、ABSのDBAコースに入学しました。

DBAコースでの学生生活

社会人として働きながら博士論文を書くにあたり、自分の中で決めていたことがありました。それは、「“仕事が忙しい”を研究が進まないことの言い訳にしない」ということでした。確かにそういう言い訳はしませんでしたが、1年目は研究計画の軸がぶれまくり、あれこれと迷走しました。一方で修士論文の内容をさらに発展させ、海外ジャーナルへの論文投稿や学会でのポスター発表など、「今できる」研究活動を積極的に行いました。ともかく博士課程の学生として実績を作るのに必死でした。幸運なことにこの頃投稿した論文が海外ジャーナルに採用され、正式に研究者の末席に連なることができました。
博士論文の計画が固まったのは2年目に入ってからです。細田教授の研究指導をきっかけに秋に行ったデータ収集で、研究は一気に前進しました。この年、私は学会での発表を2つ行いました。7月にアイルランドで開かれたAcademy of Marketingのカンファレンス(AM2015)と、11月に東京で開かれた日本マーケティング学会のカンファレンスです。殊にAM2015ではDoctoral Colloquium(博士課程の学生を集めたワークショップ)にも参加し、世界各地から来た博士号取得を目指す同志たちと巡り合うことができました。皆、研究に心血を注ぎ、懸命に研究者として独り立ちしようとしている志高い人たちです。私も大いに刺激を受け、彼らに負けていられないと決意を新たにしました。この時できた友人たちとは今も繋がっています。
そして3年目は博士論文の執筆と学内での審査に全精力を注ぐ年となりました。博論は英語で書きました。もちろん「世界に通用する研究をする」という入学前に細田教授に課された命題も頭にありました。しかしそれ以上に、「自分は世界に発表できるだけの研究をした」、「このアウトプットを世界中の人に読んで欲しい」という強い思いが湧き上がってきたのです。全力で研究に取り組み、自信のある結果が得られれば、ごく自然にたくさんの人にシェアしたいという気持ちになるのだと知りました。それこそが「世界に通用する研究」であり、細田教授の意図もそこにあったのだと気付きました。

博士号取得後の展望

2017年3月、私は博士号を取得しました。現在は企業に勤務しつつ、青山学院大学 学術フロンティア・センター特別研究員として研究活動を続けています。根本的に私は研究が好きで、今もその奥深さに魅了され続けているのです。これからも学生時代と変わらず、可能な限り研究に集中し、世界に発表したいと思えるような成果を出していきたいと思っています。

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