教わるだけでなく自らが考え、苦しみながらアウトプットを出し続ける

林 順一さん 2012年度博士号取得

ABS博士課程入学の動機

海外でMBAを取得してから相当の年月が経過し、その間日本企業を取り巻く環境も大きく変化したことから、改めて現在の日本企業を説明する経営理論を働きながら学びたいと考えました。その際、時間をかけて勉強するのであれば、きちんとしたアウトプットを出したいと考え、博士課程入学を希望しました。
青山学院大学で学んだ経験はありませんでしたが、ABSにはファイナンス分野を始めとして数多くの優れた先生方がおられること、また立地や設備も働きながら勉強するのに適していることからABSを志望しました。

ABSで受けた指導の内容

博士課程での研究は教えてもらうことではなく、自らが考え、苦しみながらアウトプットを出し続けることだと思います。ただし博士論文を仕上げていくプロセスや研究の方法論は自分だけで考えていても理解・習得が難しい分野です。私はABSで受けた以下の指導に感謝しております。
第1は、博士論文を仕上げていく過程において、主査の先生から懇切丁寧な指導を頂いたことです。博士論文作成までには紙余曲折がありましたが、その都度方向性を示して頂き、また様々な観点からサポート頂きました。第2は、統計的手法を用いた実証研究の方法について粘り強く指導頂いたことです。統計的手法の理解は論文を読む上でも書く上でも必要ですが、私はABS入学まで殆どこの分野を勉強したことはありませんでした。それでも論文が書けるレベルにまで到達できました。第3は、授業を通じて、また博士論文を仕上げていく課程において、様々な分野の数多くの先生方から適切な(個別)指導を頂いたことです。

博士論文取得後の展望

博士号取得は1つのステップであり、研究の出発点に過ぎないと感じています。幸いにも当研究科の学術フロンティア・センター特別研究員にして頂きましたので、今後も研究を進め、何らかの形で自分の経験を後輩の方々に伝えていきたいと考えております。